2009.06.23 第4回 仮想の地球で都市散歩

都市生活学部教授 山口 重之
都市づくりを考えるとき、まず都市をいろいろな視点から見て観察することが大切です。歩き回ることも大切ですが、なかなか街の全体像はつかめません。自分の行動範囲を超えてしまうと大変おぼろげな全体像しか見えていないでしょう。全体像をつかむために、私たちはまず地図や統計データなどを使います。もちろん紙に印刷された地図もありますが、いまはPCや携帯電話で見る電子地図が便利で、衛星写真や航空写真と重ねてみることもできます。拡大縮小が自由にできてレストランやショッピング、図書館や駅などの公共施設、地下鉄の出入り口や建物名称など、さまざまな情報が地図には付加されています。
Web上では電子地球儀も無料で提供されています。これは地図、衛星写真と航空写真、地形、海底地形などで表現された地球全体を高精度で眺めることができるものです。都市部では拡大すると自動車が1台1台はっきりと見える精度です。この仮想地球モデルにもいろいろな地点の写真や関連情報が豊富に付加されています。
さらに空中から見ると世界の有名な都市の高層ビルや大きな橋梁などを3次元立体として眺めることができますし、自分で作った建物や写真などの情報をこの地球儀の上に表示させ、世界中の人たちに見てもらうこともできます。地球儀を回転させながら、宇宙空間から歩行者までの視点から地上を眺めると世界旅行も楽しめます。
都市計画や都市デザインのプロ達も、この地球儀を利用して計画対象になっている都市や地域の情報を収集したり、地形や周辺建物などを取り込んで3次元CADでデザインしている都市や建築を現地に重ねて表示して景観検討したりしています。
有名な電子地球儀には、グーグル社のGoogle Earth、 マイクロソフト社のVirtual Earth3Dがあり、ダウンロードしてフリーで利用できます。
皆さんも、一度電子地球儀で世界中を飛び回って、仮想旅行を楽しんでみてはどうでしょうか?


山口 重之教授 略歴
京都大学大学院工学研究科建築学専攻博士課程修了。工学博士。
大阪大学環境工学科、京都工芸繊維大学建築学科・造形工学科・デザイン経営工学科を経て現職。京都工芸繊維大学新世代オフィス研究センター特任教授、千葉工業大学大学院デザイン科学専攻講師を兼任。
これまで、CAD/CG、設計環境のデジタル化、ファシリティマネジメントの先駆的な研究と並行して、都市・景観デザイン、オフィス計画、鉄道車両デザイン、新空間事業開発などの実践的活動を展開してきている。
著書:「設計とその表現(共著)」(鹿島出版)、「デザインシミュレーション(翻訳)」(デルファイ研究所)、「ファシリティマネジメント(共著)」(丸善)など。



























