

人口減少社会に入って都市が集客力を高めることがますます重要な時代になってきました。集客力という観点からは、テーマパーク、特に毎年2,500万人を超える人々を集めるディズニーランド、ディズニーシーの2つのテーマパークを擁するディズニーリゾートは興味の尽きない私の研究テーマです。
私とディズニーランドの最初の出会いは、東京ディズニーランド(TDL)が浦安に開園した1983年に、初年度1000万人を集めたTDLがわが国社会と地元千葉県に及ぼした影響を経済波及効果として計測するというプロジェクトから始まりました。その調査結果は1兆5千億円を超え、当時の清涼飲料水産業全体の年間生産額に匹敵することが分かりました。1ヶ所のディズニーランドだけでこれだけの経済効果があるという事実の衝撃は大きく、それまでわが国産業界ではまともな産業と思われていなかったレジャー産業が一躍脚光を集めるキッカケになった調査でした。
この調査結果は海を越えて、当時ユーロ・ディズニーの誘致をめぐって推進派のミッテランと消極派のシラクの間で争われていたフランスの大統領選挙に影響を与えたといわれています。
その後訪れたわが国のテーマパークブームに乗って、私はTDLのみならず全国の数多くのテーマパーク開発に関わってきましたが、集客力のノウハウがギッシリ詰まったディズニーランドは常に他に追随を許さないお手本でした。日本のテーマパーク開発は、ミニディズニーではいけないとか、TDLには無いものを持たなければいけないといいながら、常に何らかの形でディズニーランドを意識したものでした。しかしどこもディズニーランドを超えられなかったというのが事実です。
ディズニーランドの集客ノウハウの影響はテーマパーク業界だけにはとどまりません。商業、アニメ、ゲーム、アミューズメント産業などのお客を集めて満足を提供するあらゆる産業に多大な影響を与えています。ディズニーランドは産業界のみならず、日本人のレジャー観やレジャー活動そのものに大きな影響をもたらし、ついには都市づくりや地域づくりにも大きな影響を及ぼしています。
都市の魅力は集客力で表わせます。テーマパークの集客力を研究することは都市の魅力づくりを研究することです。テーマパークは単に面白い乗り物があるところではありません。人々に幸せを提供するための理念やテーマに拘り、環境や運営まで完璧に演出された空間づくりやサービスづくりが実現しているところです。私の研究テーマであるテーマパークの集客力の研究は、都市づくりだけではなく、サービス産業のみならずあらゆる産業においても収益力の源泉にかかわる重要なテーマなのです。
上智大学大学院修士課程経済学専攻修了。
三菱総合研究所集客文化研究部長を経て現職。東京ディズニーランドをはじめとするテーマパークや、愛知万博、つくば博、大阪花博をはじめとする博覧会、国立新美術館、東京都美術館等のミュージアム、酒田夢の倶楽などの観光文化施設、平戸や石巻など各地の街づくりプロジェクトを担当。
専門は、集客都市論、観光計画、集客事業計画、地域・まちづくり計画。

- 都市観光計画、集客プロジェクト、地域の魅力づくり、都市の魅力













































